毎朝コーヒーを淹れて飲むのが習慣化している方も多いのではないでしょうか。特に挽きたての豆を使用したドリップコーヒーは、香り・風味ともに高く、インスタントコーヒーでは味わうことのできない満足感を得られるものです。
しかし、そのメリットとは引き換えにコーヒーかすの処分に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。今回は、コーヒーかすの有効な再利用方法を5つ紹介します。
1.除草
もっとも手軽でおすすめなのが、除草剤としての用途です。乾燥させたコーヒーかすを撒くことで、しつこい雑草の繁殖を抑えることができ、天然の除草剤として活躍します。効果が持続するのは半年から1年程度のため、定期的に撒くようにしましょう。
ただし、コーヒーかすは雑草を死滅させる効果はなく、あくまでも雑草が生えてこないようにする対策に過ぎません。そのため、雑草が生えてくる春のタイミングで撒くのが良いでしょう。
また、十分な除草効果を得るためには大量のコーヒーかすを撒く必要があります。UCC上島珈琲株式会社と近畿大学農学部との共同研究では、1平方メートルあたり10kg程度のコーヒーかすを撒くことで除草効果が得られたとしていることから、春に向けてコーヒーかすを保管しておくなどの工夫が求められるでしょう。
2.消臭
コーヒーかすの再利用のなかでも定番なのが、消臭剤として活用する方法です。乾燥させたコーヒーかすを灰皿に盛っておくことで嫌なタバコのニオイを抑えられるほか、下駄箱や玄関、リビング、トイレなど、あらゆる場所で活躍します。
さらに便利なのが、キッチン周りの消臭です。冷蔵庫やレンジ、魚焼きグリルなどには嫌なニオイが溜まりやすいですが、食品を扱うため使用できる消臭剤も限られます。また、定期的に消臭剤を購入するコストもかかるため、できるだけ費用を節約したいと考える方も多いでしょう。コーヒーかすを利用すればコストがかからないほか、化学物質も含まれていないため安心して使用できます。
3.虫除け
コーヒーの香りには防虫効果があるとされており、乾燥させたコーヒーかすに火をつけて煙を焚くだけでハエや蚊などの虫を防ぐことができます。蚊取り線香のような効果が期待できますが、大量の煙が発生するのが難点。そのため、釣りやキャンプなどのアウトドアで使用するのがおすすめです。
また、家庭菜園やガーデニングを楽しんでいる方のなかには、害虫の被害に頭を悩ませている方も多いでしょう。コーヒーかすはナメクジを寄せ付けない効果もあり、植物の周りにコーヒーかすを撒いておけば不快な害虫の被害を軽減できます。
4.食器用洗剤
粒子の細かいコーヒーかすは、研磨剤のような役割も果たすため食器用洗剤として使用することもできます。頑固なコゲや油汚れが付着した鍋や食器も、コーヒーかすを少量つけて擦ることで汚れが落ちやすくなります。コーヒーかすの消臭効果もあり、食器に付着した嫌なニオイも防げるでしょう。
また、弱酸性のコーヒーかすはアルカリ性物質との中和効果も期待できるため、シンクに付着した水垢の除去にも有効です。
5.肥料
コーヒーかすの表面には小さな穴が開いており、土に混ぜることで水はけが良くなり、植物の生育を促進します。また、この小さな穴に微生物が入り込み、住処となることもわかっており、有機物質が豊富な土壌ができます。
コーヒーかすを肥料として使用する際には、乾燥させたコーヒーかすを土壌に散布したあとでしっかりと混ぜ合わせ、発酵させることがポイントです。また、栄養成分が少ない土にコーヒーかすを混ぜただけでは効果が見込めないため、腐葉土や米ぬかなども一緒に混ぜ合わせるのが理想とされています。
さまざまな用途に活躍するコーヒーかす
今回紹介したコーヒーかすの再利用方法はほんの一例であり、これ以外にもさまざまな方法があります。これまで生ゴミとして処分していた方は、今回の内容を参考にしながら再利用してみてはいかがでしょうか。