体そのものを構成すると同時に、体の機能を維持・調整するために欠かせないミネラル。特に不足しがちな傾向にあるのが「カルシウム」と「カリウム」、「鉄」、「亜鉛」の4つです。これらを効率的に補給するために、覚えておきたいミネラルの多い果物を紹介しましょう。
不足しがちなミネラル
人間にとって必要なミネラルは16種類存在し、どれも私たちの健康維持に重要な役割を果たしています。また、ミネラルは五大栄養素にも数えられ、たんぱく質や脂質、炭水化物、ビタミンと並んで必須の栄養素でもあります。
しかし、偏った食生活を送るとミネラルが不足し、体に不調が現れるケースも少なくありません。特に不足しやすい傾向にあるのが、カルシウム、カリウム、鉄、亜鉛の4種類です。ミネラル不足を補うためには、これらを意識的に摂取するよう心がけることが重要なのです。
カルシウムが多く含まれる果物
カルシウムといえば牛乳や小魚などの食品をイメージしますが、じつは果物のなかにもカルシウムが多く含まれる食品が存在します。
いちじく
いちじくのカルシウム含有量は、100gあたり26mg。果物のなかでもトップクラスの栄養価を誇ります。
キウイフルーツ
キウイフルーツは果肉が緑色の品種と黄色の品種がありますが、緑色の品種は100gあたり26mgの含有量を誇ります。一方、黄色の品種は17mgと低下するため、カルシウムを効果的に摂取するのであれば緑色の品種がおすすめです。
オレンジ
オレンジのカルシウム含有量は、100gあたり24mg。いちじくやキウイフルーツよりは若干少ないですが、それでも高い含有量を誇ります。
カリウムが多く含まれる果物
カリウムが多く含まれる果物は以下の3つが挙げられます。
バナナ
バナナは100gあたり360mgのカリウムが含まれています。年間を通してスーパーやコンビニなどで入手しやすく、安価で手軽に食べられることもメリットです。
メロン
メロンのカリウム含有量は、100gあたり350mgです。一口にメロンといっても赤肉メロンと青肉メロンがありますが、含有量はどちらも差は見られません。
さくらんぼ
さくらんぼのカリウム含有量は、100gあたり210mgとなっています。品種によっても含有量は異なりますが、たとえば米国産のアメリカンチェリーは260mgとわずかに含有量は多いです。
鉄が多く含まれる果物
鉄分が多く含まれる食品といえばレバーなどが代表的ですが、果物にも豊富な鉄分が含まれている食品は存在します。
ドライプルーン
ドライプルーンの鉄分含有量は100gあたり1.1mg。ほかにも豊富なミネラル、ビタミン類が含まれており、栄養価の塊といっても過言ではない食品です。
レーズン
レーズンの鉄分含有量は100gあたり2.3mgです。ドライプルーンに比べて倍以上の含有量ですが、レーズンは小さい粒に糖質が凝縮されていることもあり、過剰に摂取しないよう注意が必要です。
亜鉛が多く含まれる果物
最後に、亜鉛が多く含まれている果物を2つ紹介しましょう。
栗
中国栗と日本栗を比較した場合、亜鉛が多く含まれているのは中国栗のほうで、100gあたり0.9mgとなっています。日本栗の含有量は0.6mgですが、いずれも果物全体で見ればトップクラスを誇ります。
ラズベリー
ラズベリーの亜鉛含有量は100gあたり0.4mgです。栗に比べると半分以下ではありますが、最近ではコンビニなどでも冷凍のラズベリーを手軽に購入できるようになったため、亜鉛の補給にはおすすめの果物です。
日々の食卓に果物を追加してミネラルを補給しよう
現代人に不足しがちなミネラル。サプリメントで補給するという方法もありますが、ミネラルを効率的に摂取するためにはビタミン類も同時に補給しなければなりません。
果物にはビタミンCをはじめとして豊富な栄養素が含まれていることから、日々の食卓に果物を1品追加するのも良いでしょう。今回紹介した果物を参考にしながら、意識的にミネラルを補給してみてはいかがでしょうか。