スーパーや直売所などに行くと、季節によってさまざまな野菜や果物が販売されています。これらは一般的に「農作物」とよばれることが多いですが、似た言葉として「農産物」もあります。
そこで今回の記事では、両者は何が違うのか、どのような品目が農作物・農産物にあたるのかを詳しく解説します。
農作物と農産物の違い

農作物と農産物は同じ意味としてとらえている方も多いと思いますが、実は明確な違いがあります。
まず、農作物の意味を辞書で調べてみると、「田畑で栽培される穀類・野菜・果物」、「農耕による生産物」というように表現されています。
これに対し、農産物は「農業によって得られる生産物」、「果樹園芸、酪農、養蚕などの収穫を含めたもの」と表現されています。
すなわち、農作物とは一般的に、米や野菜、果物など、田畑で植物として栽培され収穫されたものを指します。
一方、農産物は農作物に加えて、生乳や卵、肉類なども含まれることになります。農産物として定義されている「農業によって得られる生産物」の「農業」とは、田畑で栽培される植物だけとは限らず、乳牛や肉牛、その他畜産物も含まれるためです。
農作物と農産物の一例

農作物と農産物は厳密にいえば別の意味を指すことが分かりましたが、具体的にどのような品目が該当するのでしょうか。代表的な農作物と農産物の一例をそれぞれ紹介しましょう。
農作物の一例
代表的な農作物の一例としては、以下のようなものが挙げられます。
穀類
穀類とは、人間が口にする米や小麦、トウモロコシ、大豆、ソバなどが挙げられます。日本においては主に米の栽培が盛んですが、しょうゆや味噌、豆腐などの原料にもなる大豆も貴重なタンパク源として栽培されてきた穀類のひとつです。
野菜
野菜の一例としては、キャベツやレタス、きゅうり、にんじん、たまねぎ、トマト、ナスなどが挙げられます。露地栽培はもちろん、ハウス栽培や水耕栽培で育成されているものも多く、年間を通して安定的に供給されています。
果物
果物の一例としては、りんごや梨、みかん、いちご、ぶどう、さくらんぼ、メロンなどが挙げられます。生のまま消費されるものもあれば、ジュースや缶詰などに加工される農作物もあります。
飼料作物
飼料作物とは、畜産動物の食料となる農作物を指します。牧草や小麦、トウモロコシなどが代表的で、海外からの輸入に頼っている農作物も少なくありません。
その他
その他の農作物としては、砂糖の原料となるサトウキビ、コーヒー、花などが挙げられます。
農産物の一例
同じく、代表的な農産物の一例としては、上記で挙げた農作物に加えて以下のようなものが挙げられます。
畜産物
畜産物の代表格といえば、牛肉や豚肉、鶏肉といった肉類が挙げられるでしょう。また、毎日の食卓に欠かせない卵や、牛乳やチーズ、バターの原料となる生乳なども農産物に含まれます。
農産物と加工品
農作物と農産物の厳密な意味は異なり、農産物のほうがより広い意味で使用されていることが分かりました。
ちなみに、原料である農作物を加工してつくられた製品も農作物に含まれる場合もありますが、このような場合は「加工農産品」などと区別するケースが一般的です。
加工農産品の代表的な例としては、以下のような品目が挙げられます。
- 乾燥茶葉
- 野菜ジュース・フルーツジュース
- 牛乳
- チーズ
- バター
- 缶詰
- ドライフルーツ など
多種多様な農作物と農産物
農作物と農産物は似たような言葉ではあるものの、厳密な違いがあることが分かりました。今回紹介した品目はあくまでも一例であり、これ以外にもさまざまな農作物と農産物があります。ただし、文脈によっては農作物=農産物という意味で使用されることも多いため、あくまで参考程度に覚えておくと良いでしょう。