日々の健康を維持するために、有機栽培でつくられた野菜や果物にこだわっている方も多いでしょう。しかし、そもそも有機栽培の厳密な定義や意味を知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、有機栽培とは何かを詳しく解説するとともに、人気の有機栽培食材の一例もあわせて紹介します。
有機栽培とは
有機栽培とは、農林水産省が定めた一定の基準のもとで栽培する方法を指します。農作物を販売するとき、「有機栽培」という表示をするためには以下の基準を満たす必要があります。
- たい肥等で土作りを行い、種まき又は植え付けの前2年以上、禁止された農薬や化学肥料を使用しない
- 土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させる
- 農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減
- 遺伝子組換え技術を使用しない
引用:生き物にやさしい日本を残したい 有機食品っていいね!|農林水産省
有機栽培は農作物の栽培において、人体に有害な化学物質の使用を極力低減するという目的もありますが、循環型農業を実現することも重要な目的のひとつです。農作物は私たちの食料になると同時に、畜産物の飼料としても活用されます。そして、牛や豚といった畜産物の排泄物は堆肥となり、肥沃な土壌をつくり農作物の成長を促進させます。このように、できるだけ自然循環のなかで農作物を生産し、環境への負荷を低減することも有機栽培において重要です。
なお、「オーガニック」も有機栽培と同じ意味を指し、オーガニックという表記も上記4つの基準を満たさなければ記すことができません。
人気の有機栽培食材
食の安全が求められるなかで注目されるようになった有機栽培ですが、どのような食品が人気なのでしょうか。今回は農作物だけでなく、有機栽培の作物からつくられる加工食材も含めて代表的なものを紹介します。
有機野菜
有機栽培食材のなかでも代表的なのが、有機野菜です。玉ねぎやにんじん、キャベツ、トマトなど、毎日のように口にする食材だからこそ有機栽培のものにこだわりたいという消費者は少なくありません。
最近ではスーパーでも手軽に有機野菜が手に入るようになったほか、道の駅や農産物の直売所でもさまざまな有機野菜が販売されています。
野菜ジュース・フルーツジュース
野菜ジュースやフルーツジュースなども有機栽培の食材にこだわったものが販売されています。缶やペットボトルで手軽に飲める商品も多く、人工甘味料や人工調味料を極力使用せず素材本来の甘みや旨味が味わえるのが特徴です。
コーヒー
有機栽培の豆を焙煎したコーヒー豆やインスタントコーヒーなど、有機コーヒーも多く販売されています。コーヒー豆の多くは海外で生産されていますが、日本国内の基準に沿って有機肥料を使用して栽培されており、安全性の高い商品ばかりです。
砂糖・シロップ
砂糖やシロップも有機栽培の原料にこだわったものが多く販売されています。砂糖の原料であるサトウキビの有機栽培にこだわることはもちろんですが、ろ過や脱色の際にも化学物質の使用を控え安全性を確保。日常的に使用する調味料だからこそ、有機栽培にこだわった有機砂糖を選ぶ消費者は多いです。
有機栽培の詰め合わせ食材もおすすめ
有機栽培食材のなかでもニーズの高い有機野菜ですが、購入できる店舗が限られ価格も高い傾向にあることも事実です。そこで、より手軽に入手する方法として有機野菜の詰め合わせもおすすめです。
インターネットで申し込むことで、季節に応じた旬の有機野菜が定期的に届き、手頃な価格も魅力。食の安全にこだわりたいという方は、有機野菜の詰め合わせをオーダーしてみるのも良いでしょう。