体調・体質改善になるかも?グルテンフリーの効果や実践について

「朝の目覚めが悪く学校や仕事に遅刻しそうになる」、「体がだるく憂鬱な気持ちが続いている」など、慢性的な体調不良に陥っている方も少なくありません。原因を考えてみても心当たりがない場合、「グルテンフリー」の食生活を実践してみることで解消できる可能性もあります。

今回は、グルテンフリーとは何か、実践するメリットや注意点も含めて詳しく解説します。

グルテンフリーとは

グルテンフリーとは、グルテンが含まれる食品を摂らない食生活・ライフスタイルのことを指します。

小麦や大麦といった穀物にはグルテンとよばれる物質が含まれており、小麦粉を練る際にグルテニンとグリアジンとよばれる2つのタンパク質が絡み合うことでグルテンができます。

小麦粉に水を加えて練ると粘りが出るのは、このグルテンが生成されるためであり、パンや麺類などを作る際にグルテンは欠かせないものなのです。

グルテンフリーを実践する効果・メリット

女性

タンパク質の一種であるグルテンは、本来私たちの体にとって有害な物質ではありません。では、なぜグルテンフリーを取り入れる人がいるのでしょうか。グルテンフリーを実践する効果やメリットについて解説します。

小麦が合わない体質に適応するため

小麦を摂取することでアレルギーを引き起こす患者が存在します。また、グルテンフリーは本来、セリアック病の患者に向けて開発された食事療法です。セリアック病にかかった場合、グルテンを摂取した際に腸内の細胞が破壊され、激しい腹痛に襲われます。そのため、セリアック病患者の食事は小麦を極力避けなければならないのです。

体質改善をするため

アレルギーやセリアック病といった疾病がない場合でも、グルテンが原因で慢性的な体調不良に陥る人も少なくありません。

体の倦怠感や肌荒れなどが見られ、食生活を改善したり適度な運動を心がけたりしてもそれらの症状が改善されないケースもあります。何が原因なのか分からず悩んでいる方も多いですが、もしそれがグルテンの摂取に起因したものであった場合、グルテンフリーを実践することで体質改善が見込める可能性もあるのです。

さらに、そもそも小麦には糖質が含まれており、依存性が高いことでも知られています。食べすぎによって肥満や生活習慣病のリスクが高まることから、健康維持を目的としてグルテンフリーを実践している人も少なくありません。

グルテンフリーを実践するうえでの注意点・デメリット

困る

体質改善が期待できるグルテンフリーですが、注意しておかなければならないポイントもあります。

食事の満足度が低下する

小麦製品を避けるということは、その分食事のバリエーションが少なくなることも意味します。たとえば、パンやパスタ、ラーメン、うどんなど、私たちの周りにはグルテンを含んだ食品が多く存在します。

近年では小麦粉の代用品として米粉なども登場していますが、小麦の味わいとは異なり、食事の満足度が低下することも考えられるでしょう。

栄養が偏る

炭水化物の一種である小麦は、私たちが活動していくうえで貴重なエネルギー源となる食材です。また、小麦には豊富な食物繊維も含まれており、極端なグルテンフリーを実践した場合に栄養が偏ってしまうことも。

小麦の摂取に対して極端に神経質になるのではなく、可能な限りグルテンの摂取量を減らすなど、できる範囲

手軽に始められ体質改善も期待できるグルテンフリー

グルテンを含む食材を摂らないということはハードルが高く、難しく感じられる方もいるかもしれません。しかし、グルテンフリーの食材は多く販売されており、ネット通販やスーパーなどでも手軽に購入できます。

食生活に気をつけているはずなのに体調が優れないという方は、一度グルテンフリーを実践してみるのも良いかもしれません。

ヘルシーで地球に優しい”プラントベースフード”って何?こんな食品にも使われてます!

健康志向の高まりや世界の食糧問題を解決することを目的として、プラントベースフードが注目されています。しかし、日本ではプラントベースフードという言葉は一般的ではなく、まだまだ知名度が高いとはいえない状況です。

そこで今回の記事では、プラントベースフードとは何か、代表的なプラントベースフードの一例もあわせて紹介しましょう。

プラントベースフードとは

プラントベースフードとは、動物性の原料を使用することなく、植物性の原料のみで製造された食品のことを指します。たとえば、ハムやソーセージなどの原料は動物の肉ですが、これを使用することなく植物性の原料を加工して食感や風味を近づけた食品が続々と登場しています。

動物性の原料を使用しないと聞くと、ビーガン(ヴィーガン)を連想する方も多いでしょう。完全菜食主義者であるビーガン(ヴィーガン)の場合、肉や魚介類はもちろんのこと、卵や乳製品、はちみつなども口にすることはありません。しかし、プラントベースフードはこれらを一切排除することはなく、穀物や野菜、果物、ナッツ、植物性オイルなどを中心にしながら、乳製品や卵などを取り入れることも可能です。

代表的なプラントベースフード

植物性の原料を加工したプラントベースフードとは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。現在販売されている代表的なプラントベースフードを4種類紹介しましょう。

大豆ミート

大豆ミートとはその名の通り、大豆を原料としたプラントベースフードです。代替肉ともよばれ、原料は大豆でありながらも肉独特の食感や風味を持ち合わせています。

カップ麺に入っているサイコロ状のミンチ肉も大豆を原料として製造されており、広い意味では大豆ミートに含まれます。また、近年では大豆ミートを使用した惣菜やおつまみなども販売されるようになりました。

豆乳

豆乳

大豆を原料とした豆乳もプラントベースフードといえるでしょう。牛乳の代替品としてさまざまな乳製品に使用されており、最近では豆乳を原料としたヨーグルトやチーズなども販売されるようになりました。

豆乳は牛乳と比較してもタンパク質が豊富で、脂質や炭水化物、エネルギーも抑えられているため健康維持にメリットがあります。

アーモンドミルク

アーモンドミルク

アーモンドミルクは日本人にとってなじみの低い食品でしたが、プラントベースフードが注目されるようになったことでコンビニやスーパーなどでも目にする機会が増えてきました。その名の通りアーモンドを原料とした乳飲料であり、牛乳と異なりコレステロールを含まないため健康にも良いです。

海外では日本の豆乳のようにポピュラーな飲み物であり、宗教上の理由で動物性食品が摂れない場合に牛乳の代替として用いられることが多いようです。

オーツミルク

オーツミルク

オーツミルクとは、オーツ麦を原料とした乳飲料です。オーツ麦はオートミールの原料としても知られており、オーツミルクとオーツミールは風味も似ています。アーモンドミルクと同様、オーツミルクも海外ではポピュラーな飲み物であり、さまざまな理由で牛乳を口にできないときに代替品として用いられてきました。

プラントベースフードが注目されている理由

世界でプラントベースフードが注目されている背景には、健康志向が高まっていることはもちろんですが、SDGsで掲げられている課題を解決する目的もあります。

地球温暖化の原因となる温室効果ガスは、工場や自動車などから排出される二酸化炭素が主な原因として知られていますが、実はこれ以外にも家畜の排泄物から発生するメタンや一酸化二窒素も一定の割合を占めています。動物性食品からプラントベースフードへの移行が進めば、家畜の頭数も減少し温室効果ガスの抑制にもつながると期待されます。

また、世界的に見て人口は増加傾向にあり、今後食糧危機が到来するリスクが指摘されていることも事実。地球温暖化が加速すると異常気象が起こり、自然災害の発生によって食糧不足に陥る可能性もあるでしょう。このような未来を見据えたとき、持続的かつ安定的に食糧を確保するためにもプラントベースフードが注目されています。

【ベジタリアンの世界へようこそ】種類やビーガン(ヴィーガン)との違いについて

穀物や野菜、果物などを好んで食し、肉や魚などを避ける傾向にある人のことをベジタリアンとよびます。日本語では菜食主義者ともよばれますが、近年では「ビーガン(ヴィーガン)」という言葉も社会に浸透しつつあります。しかし、一口にベジタリアンといってもさまざまな種類があり、肉や魚などを食さない理由もそれぞれ異なります。

今回は、ベジタリアンにはどのような種類があるのか、それぞれの違いを紹介するとともに、混同されがちなビーガン(ヴィーガン)との違いについても解説しましょう。

ベジタリアンの種類

野菜

ベジタリアンは食生活の違いに応じて9つの種類に分けることができます。どのような種類があるのか、それぞれのベジタリアンの特徴と違いについて解説しましょう。

1.ビーガン(vegan)

ビーガン(ヴィーガン)は日本語で完全菜食主義者とも表現されます。また、英語圏の国ではピュア・ベジタリアン(Pure Vegetarian)ともよばれることがあります。

肉や魚はもちろんですが、卵や乳製品、はちみつなど、動物性食品を一切口にしないことが大きな特徴です。

2.フルータリアン(fruitarian)

フルータリアンとはその名の通り、フルーツ(果実)やナッツ類のみを食事に取り入れることを指します。肉や魚、卵や乳製品などはもちろんのこと、根菜や葉野菜といった食材も取り入れないのが大きな特徴。フルータリアンは健康維持を目的として一部取り入れる人もいれば、思想的な理由からフルータリアンを実践する人もいます。

3.オボ・ベジタリアン(ovo vegetarian)

オボ・ベジタリアンとは、肉や魚は口にしないものの、動物性タンパク質として卵を取り入れるベジタリアンのことを指します。

4.ラクト・ベジタリアン(lacto vegetarian)

オボ・ベジタリアンとは、肉や魚は口にしないものの、動物性タンパク質として乳製品を取り入れるベジタリアンのことを指します。

5.ラクト・オボ・ベジタリアン(lacto-ovo vegetarian)

ラクト・オボ・ベジタリアンとは、オボ・ベジタリアンとラクト・ベジタリアンを組み合わせた食事法であり、肉や魚は口にしないものの、卵と乳製品を取り入るベジタリアンのことを指します。

6.オリエンタル・ベジタリアン(oriental vegetarian)

オリエンタル・ベジタリアンとは、基本はビーガン(ヴィーガン)と同様の食生活を送りますが、「五葷(ごくん)」とよばれる食材を口にしないベジタリアンのことを指します。五葷とは、「にら」、「にんにく」、「ねぎ」、「らっきょう」、「浅葱」のことで、これらを避けるのは宗教上の理由があります。また、オリエンタル・ベジタリアンは主にアジア圏で実践者が多いのも特徴といえるでしょう。

7.ペスキタリアン(pescetarian)

ペスコ・ベジタリアン(pesco-vegetarian)ともよばれ、肉は口にしないものの、魚介類や卵、乳製品は取り入れるベジタリアンのことを指します。肉類を避けるだけのため普段の食事のなかで実践しやすく、栄養バランスも取りやすいメリットがあります。

8.フレキシタリアン(flexitarian)

フレキシタリアンとは、普段は通常の食事法であるものの、ダイエットや健康維持などを目的として菜食主義を取り入れるスタイルのことを指します。状況に応じてフレキシブルに実践することからフレキシタリアンとよばれていますが、別名セミ・ベジタリアン(semi-vegetarian)と表現されることもあります。

9.ポーヨ・ベジタリアン(Pollo-Vegetarian)

ポロタリアン(Pollotarian)ともよばれ、肉類の中では例外として鶏肉のみを口にするスタイルのことを指します。ペスキタリアンよりもさらにハードルが低く、手軽に始められる食事法といえるでしょう。

ベジタリアンとビーガン(ヴィーガン)の違

基本的に肉や魚介類を口にしないという意味では、ベジタリアンとビーガン(ヴィーガン)は同じものととらえられることがあります。しかし、ビーガン(ヴィーガン)は卵や乳製品などの動物性食品を一切口にしない完全菜食主義者である点がほかのベジタリアンと決定的に異なる点といえるでしょう。

また、動物愛護の思想が根本にあるビーガン(ヴィーガン)実践者は、動物のレザーや毛皮でできた製品も避ける傾向があります。

【お肉使わないホットドッグ?】IKEAのベジドッグの味やカロリー、原材料は?

地球環境の保護や健康志向の高まりによって、肉を使わない食品やメニューが続々と登場しています。なかでも最近話題になりつつあるのが、IKEAが開発した「ベジドッグ」というメニュー。植物由来の原料を中心に構成され、肉を使わないホットドッグとしても注目されています。

今回の記事では、IKEAのベジドッグとはどのようなメニューなのか、原材料やカロリー、気になる味についても解説します。

引用https://www.ikea.com/jp/ja/newsroom/corporate-news/20201126-shibuya-veggidog-pubb7b41af7

ベジドック

「ベジドッグ」とは、スウェーデン発の家具量販店IKEAが開発・販売している植物由来の原料でできたホットドッグです。

IKEAの店舗にはレストランが併設されており、さまざまなイートインメニュー・テイクアウトメニューが提供されています。従来のポークソーセージを使用したホットドッグは100円という手頃な価格で楽しめますが、ベジドッグはさらに手頃な80円という価格に設定。

さらに、オニオンや紫キャベツ、マッシュポテト、チョップドサラダ、サルサソースなどがトッピングされたベジドッグもラインアップされており、以下の10種類のバリエーションから選ぶことができます。

  • 1. SMÅLAND/スモーランド ベジドッグ(80円)
  • 2. ÄLMHULT/エルムフルト オニオン&紫キャベツベジドッグ(110円)
  • 3. UPPSALA/ウプサラ マッシュポテトベジドッグ(150円)
  • 4. KALMAR/カルマル チリコンカンベジドッグ(180円)
  • 5. MALMÖ/マルメ シーズナルサルサベジドッグ(りんご)(220円)
  • 6. YSTAD/イスタード ノルディックチーズベジドッグ(240円)
  • 7. KALIX/カリックス チョップドサラダベジドッグ(300円)
  • 8. STOCKHOLM/ストックホルム ケバブベジドッグ(360円)
  • 9. GÖTEBORG/ヨーテボリ シュリンプディルマヨベジドッグ(410円)
  • 10. LAPPLAND/ラップランド サーモンベジドッグ(460円)

なお、日本国内では「スモーランド ベジドッグ」、「エルムフルト オニオン&紫キャベツベジドッグ」はIKEA全店で購入できますが、それ以外の8種類はIKEA渋谷の限定商品となっています。

引用:https://www.ikea.com/jp/ja/newsroom/corporate-news/20201126-shibuya-veggidog-pubb7b41af7

IKEAがベジドッグを開発した2つの理由

なぜIKEAではベジドッグを開発することになったのでしょうか。その背景には地球環境への配慮があります。畜産動物を飼育するためには大量の飼料や水が必要であり、畜産動物から生じるメタンなどの温室効果ガスは温暖化の原因にもなります。従来の肉類から植物由来の食品に切り替えることによって、温室効果ガスの排出量を抑えられるメリットがあるのです。

また、人々の健康を考えたとき、手軽に口にできるとともに美味しい食品であることも求められます。そのような意味でも、ベジドッグは従来のホットドッグよりもあえて安価な価格に設定し、毎日食べても飽きないようさまざまなバリエーションが用意されています。

IKEAのベジドッグの原材料とカロリー

冒頭にも紹介したとおり、ベジドッグは植物由来の原料でできており、具体的にはケールやレンズ豆、キヌア、タマネギ、小麦プロタインなどが挙げられます。トッピングによっては紫キャベツやじゃがいも、りんご、エビ、サーモンなどが使用されているものもあります。

ちなみに、ベーシックな「スモーランド ベジドッグ」のカロリーは1本あたり187.9kcal(ケチャップ・マスタード使用の場合)。従来のホットドッグは271.2kcalのため、およそ3分の2に抑えられている計算になります。また、特筆すべき部分なのが脂質の少なさ。従来のホットドッグは1本あたり14.9gもの脂質が含まれていましたが、ベジドッグの場合はわずか3.7gに抑えられているのも嬉しいポイントです。

ベジドッグの気になる味は?

カロリーと脂質が抑えられているベジドッグですが、その秘密はソーセージの代わりにベジミートが用いられている点にあります。ベジミートとは、レンズ豆やタマネギを加工し肉の食感や風味に近づけたもの。しかし、完全に肉の代替品として活用することは難しく、ベジドッグを口にしたときは豆の風味が感じられます。そのため、見た目はホットドッグですが、一般的なソーセージとは別物ととらえるのが良いでしょう。

除草や消臭に使える!コーヒーかすの上手な再利用5選

毎朝コーヒーを淹れて飲むのが習慣化している方も多いのではないでしょうか。特に挽きたての豆を使用したドリップコーヒーは、香り・風味ともに高く、インスタントコーヒーでは味わうことのできない満足感を得られるものです。

しかし、そのメリットとは引き換えにコーヒーかすの処分に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。今回は、コーヒーかすの有効な再利用方法を5つ紹介します。

1.除草

除草

もっとも手軽でおすすめなのが、除草剤としての用途です。乾燥させたコーヒーかすを撒くことで、しつこい雑草の繁殖を抑えることができ、天然の除草剤として活躍します。効果が持続するのは半年から1年程度のため、定期的に撒くようにしましょう。

ただし、コーヒーかすは雑草を死滅させる効果はなく、あくまでも雑草が生えてこないようにする対策に過ぎません。そのため、雑草が生えてくる春のタイミングで撒くのが良いでしょう。

また、十分な除草効果を得るためには大量のコーヒーかすを撒く必要があります。UCC上島珈琲株式会社と近畿大学農学部との共同研究では、1平方メートルあたり10kg程度のコーヒーかすを撒くことで除草効果が得られたとしていることから、春に向けてコーヒーかすを保管しておくなどの工夫が求められるでしょう。

2.消臭

靴箱

コーヒーかすの再利用のなかでも定番なのが、消臭剤として活用する方法です。乾燥させたコーヒーかすを灰皿に盛っておくことで嫌なタバコのニオイを抑えられるほか、下駄箱や玄関、リビング、トイレなど、あらゆる場所で活躍します。

さらに便利なのが、キッチン周りの消臭です。冷蔵庫やレンジ、魚焼きグリルなどには嫌なニオイが溜まりやすいですが、食品を扱うため使用できる消臭剤も限られます。また、定期的に消臭剤を購入するコストもかかるため、できるだけ費用を節約したいと考える方も多いでしょう。コーヒーかすを利用すればコストがかからないほか、化学物質も含まれていないため安心して使用できます。

3.虫除け

コーヒーの香りには防虫効果があるとされており、乾燥させたコーヒーかすに火をつけて煙を焚くだけでハエや蚊などの虫を防ぐことができます。蚊取り線香のような効果が期待できますが、大量の煙が発生するのが難点。そのため、釣りやキャンプなどのアウトドアで使用するのがおすすめです。

また、家庭菜園やガーデニングを楽しんでいる方のなかには、害虫の被害に頭を悩ませている方も多いでしょう。コーヒーかすはナメクジを寄せ付けない効果もあり、植物の周りにコーヒーかすを撒いておけば不快な害虫の被害を軽減できます。

4.食器用洗剤

食器洗い

粒子の細かいコーヒーかすは、研磨剤のような役割も果たすため食器用洗剤として使用することもできます。頑固なコゲや油汚れが付着した鍋や食器も、コーヒーかすを少量つけて擦ることで汚れが落ちやすくなります。コーヒーかすの消臭効果もあり、食器に付着した嫌なニオイも防げるでしょう。

また、弱酸性のコーヒーかすはアルカリ性物質との中和効果も期待できるため、シンクに付着した水垢の除去にも有効です。

5.肥料

コーヒーかすの表面には小さな穴が開いており、土に混ぜることで水はけが良くなり、植物の生育を促進します。また、この小さな穴に微生物が入り込み、住処となることもわかっており、有機物質が豊富な土壌ができます。

コーヒーかすを肥料として使用する際には、乾燥させたコーヒーかすを土壌に散布したあとでしっかりと混ぜ合わせ、発酵させることがポイントです。また、栄養成分が少ない土にコーヒーかすを混ぜただけでは効果が見込めないため、腐葉土や米ぬかなども一緒に混ぜ合わせるのが理想とされています。

さまざまな用途に活躍するコーヒーかす

今回紹介したコーヒーかすの再利用方法はほんの一例であり、これ以外にもさまざまな方法があります。これまで生ゴミとして処分していた方は、今回の内容を参考にしながら再利用してみてはいかがでしょうか。

食品廃棄物と食品ロスの違いや上手な再利用の仕方

一般家庭や飲食店、食品製造メーカーなどから排出される生ゴミ。これらは総称して「食品廃棄物」とよばれ、焼却処分されることが多いです。しかし、水分の多い食品廃棄物は燃焼しにくいことから、地球環境保護のために再利用が求められています。

今回の記事では、食品廃棄物にはどのような再利用方法があるのかを紹介するとともに、混同されやすい食品ロスとの違いについても解説します。

食品廃棄物とは

生ごみ

食品廃棄物とはその名の通り、食べずに廃棄される食品全般のことを指します。具体的には「販売店から廃棄された食品」や「食べ残し」、「食品残渣」などが食品廃棄物にあたり、日本では1人あたり年間で約45kgもの食品廃棄物を排出しているという統計調査結果もあります。

また、食品廃棄物は大きく分けると事業者から排出されるものと一般家庭から排出されるものがあり、事業者から排出される食品廃棄物は年間で309万t、一般家庭から排出される食品廃棄物は年間261万tにもおよびます。食品廃棄物の排出量は年々減少傾向にあるものの、まだまだ多いのが実情であることから、地球環境保護や食糧不足の問題を解決するためにもさらなる減少と再利用が求められています。

食品ロスとの違い

食品廃棄物と似た意味をもつ言葉に「食品ロス」があります。食品ロスとは、本来食べられるものであるのに廃棄される食品を指します。これに対し、食品廃棄物は食べられないものも含まれるという違いがあります。

冒頭の説明のなかで具体例として挙げた「販売店から廃棄された食品」や「食べ残し」などは食品ロスに該当しますが、野菜の芯や外葉、魚の骨、肉類の余分な脂肪、果物の種といった「食品残渣」は食品ロスに含まれません。そのため、食品ロスは食品廃棄物の一部に含まれるといえるでしょう。

食品ロス削減推進法の内容

毎日大量に排出されている食品廃棄物ですが、これを減少させるために「食品ロスの削減の推進に関する法律」が定められています。通称「食品ロス削減推進法」ともよばれるこの法律は、2018年10月に施行され、2030年までに事業系の食品ロスを273万tまで減らすことを目標としています。

具体的な施策としては、消費者や事業者に対する啓発活動、食品関連事業者に対する支援、食品ロスの削減に成功した企業への表彰、食品ロスの先進的な取り組み事例・情報の提供、フードバンク活動の支援などを国が実施することを定めています。

食品廃棄物の上手な再利用方法

スコップ

食品廃棄物の排出を抑えることは重要な取り組みのひとつですが、食品残渣などを含めるとなると排出量をゼロにすることは困難です。そこで、農林水産省では食品廃棄物の再利用を推進しており、そのための主な方法として挙げられているのが以下の3つです。

肥料化

ひとつ目は、農作物を栽培する際に用いられる肥料として再利用する方法です。野菜や果物といった農作物は、生育の過程で土壌から窒素やリンといった物質を補給しますが、肥料を土壌に撒くことでこれらの栄養素を補うことができます。食品残渣などを加工することで肥料として再利用が可能です。

飼料化

2つ目は、畜産動物を飼育する際に用いられる飼料(餌)として再利用する方法です。特に米や麺類、パンなどを乾燥し粉砕することで飼料として再利用ができ、豊富な栄養分によって畜産動物の成長を促進できます。

エネルギー化

持続可能なエネルギーを確保するための手段として、再生可能エネルギーが注目されています。太陽光発電や水力、風力発電ばかりが注目されがちですが、じつはバイオエネルギーも貴重なエネルギー源のひとつに数えられます。バイオエネルギーとは、微生物が有機物を分解する際に発生するメタンガスを主成分としたものであり、これを熱エネルギーに変換するというもの。食品廃棄物はバイオエネルギーの源であり、メタン発酵技術によって効率的なリサイクルができると期待されています。

【週1回お肉を食べないだけ】お気軽にミートフリーマンデーを始めてみませんか?

バランスの良い食生活を送ることは健康への第一歩ですが、地球環境保護にも間接的に貢献できることをご存知でしょうか。現在、多くの国々で注目され、実践者が増加しているミートフリーマンデーという取り組みがあります。

これは「週に1回、肉類を食べない」という取り組みですが、なぜそれが地球環境保護につながるのでしょうか。今回はミートフリーマンデーについて詳しく解説します。

ミートフリーマンデーとは

ミートフリーマンデーとはその名の通り、毎週月曜日の食事に肉を取り入れないようにする運動のことを指します。

そもそもミートフリーマンデーが始まったのは今から10年以上前の2009年で、元ビートルズのベーシスト ポール・マッカートニー氏とその娘であるステラ・マッカートニー氏によってスタートしました。

ポール・マッカートニー親子は、2006年に国連が発表したレポートを目にし、畜産動物の飼育によって多くのメタンガスが発生し、それが地球温暖化に影響していることを知りました。温暖化の原因といえば、工場や発電所、自動車などから排出される二酸化炭素を連想する方が多く、自然環境のなかで飼育されている畜産動物がメタンガスの発生源で温暖化にも影響しているという事実は意外に感じる方がほとんどではないでしょうか。

ポール・マッカートニー氏もそのなかのひとりであり、当時は大きな衝撃を受けたといいます。これが契機となり、少しでも環境問題を解決すべく毎週月曜日をミートフリーの日、すなわち肉を口にしない日に定めたうえで活動をはじめました。

ミートフリーマンデーを実践する理由・目的

地球を救う

ミートフリーマンデーを実践している人の目的はさまざまです。具体的にどのような目的で実践しているのか、3つの例を紹介しましょう。

環境保護のため

もっとも大きな目的として挙げられるのが地球環境保護です。上記でも紹介したとおり、ポール・マッカートニー氏がミートフリーマンデーを実践するようになったのは地球温暖化防止がきっかけです。そのため、ポール・マッカートニー氏の理念に共感しミートフリーマンデーを実践している人も少なくありません。

飢餓をなくすため

畜産動物を育てるためには、餌となる大量の穀物や水が不可欠です。しかし、世界的な人口増加にともない、今後深刻な食糧不足が懸念されていることも事実。畜産動物の飼育量を減らすことができれば、動物の餌として栽培する穀物の量も減り、その分を飢餓に苦しむ人に分配することもできるのです。

健康維持のため

動物性たんぱく質が豊富な肉類は、わたしたちの身体づくりのために重要な食品です。しかし、毎日のように肉類ばかりを摂取していると、消化器系に負担がかかるほか大腸がんをはじめとした重篤な病気にかかるリスクが高まるとされています。

肉類を減らすことで野菜や果物などの摂取量アップにもつながるため、健康維持を目的としてミートフリーマンデーに取り組む人も多いようです。

世界に広がるミートフリーマンデー

肉を食べないと聞くとベジタリアンやヴィーガンを連想する方も多いですが、週に1日だけ野菜や果物を中心とした食生活を心がけるミートフリーマンデーは、栄養バランス的にも取り組みやすいものといえるでしょう。

そのため、ミートフリーマンデーは世界45カ国以上に広がっています。日本ではミートフリーマンデー・オールジャパン(MFMAJ)という団体が活動しており、さまざまなイベントを定期的に実施。さらに、内閣府や東京都では職員食堂で肉類を使用しないベジタリアン向けの食事も提供しています。

オーツミルクって何?効果や飲み方、味、栄養、牛乳などの違いについて

健康維持のための飲み物として「オーツミルク」が注目されています。その名の通り、牛乳のようなまろやかな味わいが特徴の飲み物ですが、ほかの乳製品と何が異なるのでしょうか。

また、気になる栄養価やおすすめの飲み方なども詳しく紹介します。

オーツミルクとは

オーツミルクとは、オーツ麦を原料として作られる植物性の乳飲料です。オーツ麦は日本語で「えん麦」ともよばれ、ここ数年注目されているオートミールの原料としても知られています。

オーツ麦を水に長時間浸した後、ミキサーにかけて十分に撹拌してから裏ごししてつくられます。

オーツミルクはコンビニやスーパー、ドラッグストアなどで手軽に購入することもできますが、上記の製法で自宅で簡単につくる方も少なくありません。

オーツミルクとほかの乳製品の違い

「ミルク」というワードが含まれていることから、牛乳や豆乳、アーモンドミルクなどと何が違うのか気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで、オーツミルクとその他の乳製品の違いを紹介しましょう。

牛乳との違い

牛乳は動物性タンパク質が含まれていますが、オーツミルクは植物性タンパク質が豊富に含まれています。

また、オーツミルクの味は牛乳よりもあっさりしており、クセがほとんどなく初めての方にとっても飲みやすいのが特徴です。

ただし、牛乳に比べると高価で、オーツミルクを毎日飲むとなると牛乳の倍以上のコストがかかるデメリットもあります。

豆乳・アーモンドミルクとの違い

オーツミルクと同じ植物性の乳飲料には、豆乳やアーモンドミルクなどさまざまな種類がありますが、アレルギーをもっている方は口にすることができません。

しかし、オーツミルクには大豆やアーモンドが含まれていないため、アレルギーをもっている方でも安心して口にできます。

また、オーツミルクは豆乳やアーモンドミルクよりもあっさりしており、甘みも感じられ飲みやすい特徴があります。

ダイエットのために豆乳やアーモンドミルクに挑戦してみたものの、クセがあって断念した経験がある方にもおすすめです。

オーツミルクの栄養素と健康効果

オーツミルクには豊富な食物繊維が含まれています。その量は100mlあたり1.5gで、豆乳の7倍以上、アーモンドミルクの約2倍に匹敵します。

普段の食生活にオーツミルクを取り入れるだけで、血糖値の上昇を緩やかにし肥満や生活習慣病の予防が期待できるほか、腸内環境の改善にも役立ちます。

タンパク質の量は牛乳や豆乳に比べると低いですが、脂質やカロリーは大幅に抑えられているためダイエットに効果的といえるでしょう。

オーツミルクのおすすめの飲み方

ここまで紹介してきたオーツミルクの特徴や栄養素などを踏まえて、おすすめの飲み方を2つ紹介しましょう。

プロテインと一緒に

オーツミルクの弱点は、牛乳や豆乳などを比べてタンパク質の量が少ないことです。

食物繊維が豊富で脂肪が少ないオーツミルクはダイエットに最適ですが、健康的に痩せるためにはタンパク質の摂取が欠かせません。

オーツミルクに粉末のプロテインを混ぜて飲むことで、不足しがちなタンパク質を効率的に補給できます。

スープや鍋料理に使用する

豆乳の代わりにオーツミルクを使用し、スープや鍋料理を作ってみるのもおすすめです。

まろやかな味わいとコクがプラスされるだけでなく、豆乳よりも脂肪やカロリーが抑えられているため生活習慣病の予防にもつながります。

日々の食生活にオーツミルクを取り入れてみよう

日本ではまだまだ馴染みの薄いオーツミルクですが、クセがなく飲みやすいことからダイエットに最適な飲み物として注目されはじめています。

健康維持のためにも、豊富な栄養素とローカロリーが特徴のオーツミルクを日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

【昆虫食】食べても平気?その栄養素や安全性について解説!

昆虫食の安全性

昆虫食は日本で古くから食されてきたほか、世界の一部の国においても昆虫食の文化は存在することから、決して人体に有害な食べ物ではありません。

また、2021年1月には、EUの規制当局が昆虫食に関して安全性を認める決定を下しました。このような背景もあり、世界では昆虫食を新たなビジネスとしてとらえ、生産拠点の拡大に取り組む企業も増えてきました。

ただし、エビやカニなどの甲殻類に対してアレルギーをもっている方の場合、昆虫を摂取することで健康への影響が懸念されることから、避けたほうが良いとしています。

また、必ずしもすべての昆虫が安全とは限らず、たとえばハエや蚊などの昆虫はさまざまな感染症を引き起こす存在としても知られています。昆虫食として用いられる生き物は、そのようなリスクを軽減するためにも、衛生管理の行き届いた環境下で飼育することが前提となります。

昆虫食が注目される理由

います。しかし、食糧の生産量がそれに追いつかず、穀物や野菜、食肉、乳製品など、あらゆる食糧が不足する可能性が指摘されているのです。

また、地球温暖化の影響によって異常気象が発生しやすく、天候不順によって記録的な凶作に見舞われる可能性も否定できません。農作物の収穫量が減るということは、人間が消費する穀物はもちろん、畜産動物の飼料も減少することを意味します。

たとえば、牛が1kg太るためには10kg程度の飼料が必要ですが、昆虫の場合はその5分の1以下の飼料で済みます。少ない飼料で効率的に動物性タンパク質を確保するための手段として、昆虫食が注目されているのです。

昆虫食の豊富な栄養素

食肉と同様、昆虫にも豊富なタンパク質が含まれています。生の状態では約20%がタンパク質にあたり、乾燥させ水分を蒸発させるとその比率は60%以上に達することも。

さらに、昆虫と食肉との決定的な違いは、脂質や炭水化物が少なくヘルシーな食品であること。また、鉄分やカルシウム、ビタミン、食物繊維なども豊富で、さまざまな栄養素がバランス良く含まれているのです。

昆虫食の課題

昆虫食の最大の懸念点は、その見た目やネガティブなイメージといえるでしょう。グロテスクな見た目と、「昆虫=不衛生」といったイメージが先行してしまい、拒絶反応を示す人も少なくありません。

地球環境に優しく、栄養価が高い食べ物だからといって、食欲をそそらないと食卓に並ぶことは難しいでしょう。

このような問題を解消するためにも、昆虫を乾燥させて粉末状にしたり、原型がわからないように加工したりして調理するなどの工夫が求められます。

環境問題を救う昆虫食

昆虫は畜産動物と異なり、生育に要する飼料や水、スペースも最小限で済み、効率的な生産が可能な食料といえます。

また、牛や豚、鶏などの場合、骨や皮などを廃棄しなければならず、可食部分は限定されてしまいます。しかし、昆虫の場合はほとんど捨てる部位がなく、廃棄物の量を減らせることも大きなメリットです。

このように、さまざまな面でメリットが大きいことから、近い将来昆虫食が当たり前の時代がやってくる可能性もあるでしょう。